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危険地の取材は誰がどう判断して赴くのだろう? ~311福島第一原発事故への組織メディアの対応から、「ジャーナリストの報道する使命と安全確保の軋み」と「正しい自己責任」について考える その3 / 五十嵐浩司(いがらし・こうじ) 

■何が日米のメディアの違いを生むのだろう
災害報道(Disaster Reporting)についてニューヨーク・タイムズ紙、AP通信に加え、米国の研究者や現場のジャーナリストに考えを聞いていく中で、しばしば聞かれたのは「日本のメディアのマニュアル依存ぶり」である。「画一的報道」と言い換えてもいいかもしれない。

危険地の取材は誰がどう判断して赴くのだろう?  ~311福島第一原発事故への組織メディアの対応から、「ジャーナリストの報道する使命と安全確保の軋み」と「正しい自己責任」について考える その2  / 五十嵐浩司(いがらし・こうじ) 

ニューヨークではAP通信社とニューヨーク・タイムズ社の2組織メディアを訪ねた。それぞれ米国の―というよりは、世界の、ですね―新聞と通信社の代表格であり、米国のメディアとしては社内研修制度やさまざまな教本的な文書や綱領もよく整備されている。
そこで聞き取り調査を行ったのは、次の4人である。

危険地の取材は誰がどう判断して赴くのだろう? ~311福島第一原発事故への組織メディアの対応から、「ジャーナリストの報道する使命と安全確保の軋み」と「正しい自己責任」について考える その1 / 五十嵐 浩司(いがらし こうじ)

危険地にジャーナリストが取材に赴くとき、だれがどうやって安全を判断するのか。「報道する使命」とジャーナリストの「安全確保」のバランスは、どうとるのか。
311東日本大震災で福島第一原発の1号炉が水素爆発を起こしたのは、地震が起きた翌日の2011年3月12日のことだ。その日から(まあ、大げさに言えば、だが)こんな疑問が頭を離れない。

【ジャーナリストはなぜ、なにを、どのように伝えるのか】―イスラエル人ジャーナリスト、アミラ・ハス氏との対話― (第二部)

(2017年9月20日/文京区民センター)
昨年9月、アミラ・ハス氏(イスラエルの有力紙『ハアレツ』のパレスチナ占領地特派員)と金平茂紀氏(TBS「報道特集」キャスター)が「ジャーナリズム」をめぐって対談した。
以下はその抜粋・第二弾である。(文責:土井敏邦)

【ジャーナリストはなぜ、なにを、どのように伝えるのか】―イスラエル人ジャーナリスト、アミラ・ハス氏との対話― (第一部)

(2017年9月20日/文京区民センター)
昨年9月、アミラ・ハス氏(イスラエルの有力紙『ハアレツ』のパレスチナ占領地特派員)と金平茂紀氏(TBS「報道特集」キャスター)が「ジャーナリズム」をめぐって対談した。
以下はその抜粋・第一弾である。(文責:土井敏邦)

アミラ・ハス氏とジャーナリストの対話集会を共催します

危険地報道を考えるジャーナリストの会」はイスラエル人ジャーナリストとしてイスラエル軍によるパレスチナ占領の実態を報道してきた女性ジャーナリスト、アミラ・ハスさんを日本に招いて9月20日に東京で行われる「ジャーナリストとの対話集会」(主催「土井敏邦・パレスチナ記録の会」)を共催します。

【それでも私は記録する】 ―イスラエル兵による“処刑”報道の代償―  土井敏邦 ジャーナリスト

事実を伝えることで、ジャーナリストは時には命の危険を晒される。その現実を、私は昨年秋、パレスチナの現場で目の当りにした。
パレスチナ人のジャーナリストで人権活動家のイマド・アブシャムシーエが偶然、その後世界中を震撼させたスクープ映像を撮影したのは昨年3月24日、ヨルダン川西岸最大の街ヘブロンの中心地でのことだった...

「イラク・バグダッドの映画監督たち」 綿井健陽

年末年始を挟んでおよそ1カ月、イラクで若い映画監督たちをビデオカメラで追っていた。
そのきっかけは、2014年12月、UAE(アラブ首長国連邦)で開かれた「ドバイ国際映画祭」で、私の映画『イラク チグリスに浮かぶ平和』の上映後、イラク人の若手映画監督ワレス・クワイシュ(当時22歳)と会ったことからだ。

杉本祐一さん「旅券返納命令事件」 裁判について  石丸次郎

2015年2月、新潟在住のフリージャーナリスト杉本祐一さんが、シリア取材を計画したことによって外務省から旅券返納命令と渡航制限を受けるという前代未聞の事態が発生しました。杉本さんはそれを不当だとして、その取り消しを求める裁判を闘っています。

シリアの市民ジャーナリスト、ハディ・アブドラ氏に「報道の自由」賞 (中東ジャーナリスト 川上泰徳)

国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団(RSF)」が主催する「RSF-TV5モンド報道の自由賞」の今年の受賞者が11月7日に発表され、シリア内戦が続くシリアの反体制支配地域で戦地から現地のニュースを伝え続けてきたシリア人市民ジャーナリストのハディ・アブドラ(Hadi Abdullah)氏(29)がジャーナリスト部門で受賞した。