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ベイルートの「一日内戦」の記憶  川上泰徳 中東ジャーナリスト

いま、私はレバノンの首都ベイルートに一カ月ほど滞在し、パレスチナ難民キャンプを取材している。
レバノンは内戦が続くシリアの隣国であり、レバノン政治は親シリア勢力と反シリア勢力が対立している。2011年春にシリアで内戦が始まった後、レバノンに飛び火するのは時間の問題と言われてきた。これまでのところ、シリア国境に近い北部や東部は不安定ではあるが、国内への内戦の波及はない。しかし、いまでもレバノンでいつ状況が悪化しても不思議ではない。

「安田純平さん事件」にどう向き合ってきたか 土井敏邦 ジャーナリスト

2015年2月、シリアでの後藤健二さん殺害事件の直後、ジャーナリストの川上泰徳さん、石丸次郎さん、綿井健陽さん、それに私の4人が集まって、「今後こういう事件を未然に防ぐために何をすべきか、またすべきでないかを、危険地で取材し報道する私たちジャーナリストたち自身で検討し、継承していこう」と立ち上げたのが、この「危険地報道を考えるジャーナリストの会」(略称・「危険地報道の会」)である。